「原発のない福島を!県民大集会」へのメッセージ

 「原発のない福島を!県民大集会」が開催されるにあたり、南相馬市民を代表してメッセージを送らせていただきます。

 まず、一昨年の東日本大震災及び東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に際し、皆様から多大なるご支援、ご協力をいただいておりますことに対し、改めて感謝申し上げます。

 さて、本市は、原子力発電所事故から2年が経過しましたが、今なお多くの市民が避難を余儀なくされ、不自由な生活を強いられています。復興への道のりは遠く、特に旧警戒区域の復旧・復興は緒についたばかりであり、除染をはじめ、災害がれきの処理やインフラの本格復旧、医療・福祉の充実など、課題は山積みしています。しかしながら、全ての市民が南相馬市に戻り、市民一人ひとりが将来に向けて夢と希望を抱き、安心して暮らし続けることができる南相馬市を取り戻すため、復興に向けて、市民一丸となって取り組んでいるところであります。昨年10月には「南相馬市再生可能エネルギー推進ビジョン」を策定し、本市が原子力発電への依存から脱却するため、本市の消費電力に匹敵あるいはそれ以上の電力を再生可能エネルギーで生み出すことを目標に掲げ、再生可能エネルギー基地の整備や、太陽光発電等の再生可能エネルギーを利用した植物工場の導入等、新たな産業も取り組んでいるところであります。

 福島を取り巻く環境は大変厳しいものがあり、様々な困難が待ち受けているものと思います。この集会を通じて、福島県・県民の現状や課題、願いや要望を全国に訴え、福島がしっかりと再生に向けた道を歩むための意思を集結する場となることを期待いたします。

 結びに、今集会のご成功と、皆様のご活躍、ご健勝を心から祈念申し上げます。

平成25年3月
南相馬市長  桜井 勝延